勾玉日記

黒川 和嗣のブログです。

"第三項 ロビー活動と戦後処理"

 黒川 和嗣(くろかわ かづし)です。これまでは国際社会における日本を、俯瞰する形で観測して来ました。今回はロビー活動の側面と、日本政府の対策の2面から見ていきたいと思います。

 

「国際社会に於ける反日問題」

◼第三項「ロビー活動と戦後処理」
 ロビー活動とは、各種受益団体が有利になる法案や規制緩和などの成立へ向けて、莫大な人材や費用を用い、影響力のある政治家や市民団体へ働きかけるものです。これが先に上げたように、国家間摩擦の規模になった場合、ロビー活動は国家単位の活動となり、発信先は自国民だけではなく、国連の常任理事国などキャスティングボードを握る、欧米を対象としていきます。
 更に、反日のロビー活動であれば、「敗戦、脅威、無責任」を伝家の宝刀ように用い、例えば、慰安婦北方領土では敗戦を、中国はレイシストの脅威として、北朝鮮は米国の従属国として、このように日本を扱う事で、ネガティブキャンペーンを広げます。そしてロビー先である欧米にとっては、この「敗戦、脅威、無責任」の論点は前回触れたように、非常に覆し難いものとなるのです。
 しかし日本政府はここでも、国内世論の影響を受けにくい、外交活動を勢力的に行うことで、国際社会へコミットメントを高め、「脅威と無責任」の部分を補完する対策を行っています。それは国際的イベントへのコミットは勿論、報道される事はありませんが、多くの関係議員が各国へ、外遊を行っています。反日ロビー活動に対して、必ずしも十分な対策だとは言えませんが、現状での可能な限りの対策ではないでしょうか。

 残る「敗戦と安全保障上の責任」問題についてですが、まず戦後(敗戦)処理に関しては、ロビー競争に持ち込むというより、国家間交渉及び国際条約で取り扱うところでしょう。先に上げたように、反日各国は日本が不利になるように煽動を行いますが、現状の日本では外交活動による信頼関係の構築が限度です。それよりも、本来あるべき姿である国家間交渉へ持ち込む事が、日本にとっては敗戦バイアスの掛かりにくい交渉となるのです。
 次に安全保障上の責任に関しては、前回の通り、再軍備化が必須となるでしょう。
 個人的には、憲法自衛権の整合性が失われている現状において、早期な改憲が必要かと思われますが、世論の壁もあり、政府の対策としては、段階的処置になると思われます。
 憲法解釈の拡大を図る「追記」、次いでは憲法そのものを改定する「改憲」、そして最後に軍備化への制度設計「軍司法制度」の制定です。少なくとも、国家レベルでのロビー活動をより有効な状態で行うには、「改憲」は必要な条件となるでしょう。

 個別単位での情報(ミクロ観測)だと、日本はロビー活動によって、一方的に不利な状況へ追い込まれ、対策も曖昧なように映ってしまいますが、このようにマクロ観測を行った場合、日本政府は反日国家への対策を、着実に進めており、国内で「反反日」の人々が煽っている程、無秩序的危機感や増悪の助長は大きくありません。勿論、友好的な国交関係や安全保障の数値を”0”とすると、現状はマイナスではあります。しかし、そこは個別のネガティブな運動によるもので改善すると言うよりは、国家間交渉によるところで改善されて行くでしょう。

 次回は、これからの日本の国際的立場について触れていきたいと思います。

 

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Photo: Markus Spiske