勾玉日記

黒川 和嗣のブログです。

"グローバル化からシームレス化へ"

 黒川 和嗣(くろかわ かづし)です。明けましておめでとうございます。2020年もよろしくお願いします。 

 SNSでも書きましたが、昨年は”取捨選択”の一年でした。それは私自身が芸術畑の出身ですので、物事には完成はなく常に新規の探求、つまり”アップデート”が必要だという事を信条としているからです。これは私生活やビジネスに於いても通じるところでしょう。
 例えば人間関係で、昔は良く一緒に過ごした知人であっても、時の経過と共に立場や価値観が変化し合わなくなるケースもあります。そんな時は無理をして付き合わずとも、一度距離を取ってみるようにしています。そうする事で、その時分に合った新しい人間関係を作る事が出来ますし、距離を取った人とも新鮮なお付き合いが出来るようになります。また仕事に於いても、長年使っていたパソコンを廃止し、タブレット、スマートスピーカ、スマホなどに移行する事で、シームレスな職場環境を構築出来るので、処理効率が向上しました。iPhoneが毎年アップデートされる様に、人の営みもアップデートを続けなければ市場原理の元、価値が相対的に下がってしまいます。

 特に現代では、”生きる事”だけを主題とした人類史が確実に終わりを迎えようとしており、人々は刺激的で新鮮な”現状を一新する事象”を求め始めています。これは政治のポピュリズム化にも伺えるでしょう。今般、世界で台頭しているコンサバティブな価値観は一見、先祖還りの様相を呈していますが、実際は世界大戦以降のシステムを否定し、新たな経済圏である中国やIT帝国とどのように向き合うのかという、新世界秩序再構成の最中にあるのです。これは人口問題や環境問題、国家運営など文明社会の基軸がテーマとして内包されており、大戦後のグローバル化を経て”シームレス化”という人類が今まで直面して来なかった情勢に移行している事を示しています。

 このように、新しい価値観に晒される過渡期では、変化の速度は非常に早く、激しくなりがちです。更に現代では、テクノロジーにより加速度が増しています。だからこそ、冒頭の”アップデートを続ける事が重要”となるのです。今年は、国家も企業も個人も、等しくこのうねりに晒される事となるのではないでしょうか。ただ、これはネガティブな事ではなく、時代の変革期にはチャンスも多く生まれますので、どの国(企業、個人)がどのような形で、イニシアチブを握るのかが重要となります。少なくとも私自身は、楽観ではないのだけれど、楽しんで現状を捉えています。

 皆さんとも、この変革への”刺激”をポジティブな事象として共有していければと、本年も”多角的”な事象観測”を元に、世界の動向を伺って参りたいと思います。

では、末筆になりましたが、改めまして本年もどうぞ宜しくお願い致します。

 

 

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Photo: Vladislav Klapin